ニューヨーク近郊の会計士 仕事日記 16 アメリカの監査人の休暇の取り方

ニューヨーク近郊の会計士の日記

こんにちはー 駆け出しブロガー会計士、らーきいです。

現在USCPA監査人としてアメリカのニュージャージー州の会計事務所にて主に日系企業の監査、レビュー業務に携わっています。

夏もそろそろ翳り始め、秋の兆しですね! なかなか涼しくはなってこないニュージャージーの晴れ空を満喫中です。

さて、監査人という商売柄、やはり冬春は忙しく(12月や3月決算の会社を相手に証明業務をするからですね!)、夏は少し余裕を見せ、秋からまた繁忙期の準備ということでバタバタし始める方は比較的多いのではないでしょうか。特に今年の夏はいままで定例業務であった401K(確定拠出年金)監査業務が僕のファームでは撤退となり、特にゆっくりできた夏でした。来年もこのペースなら実にいいですなあ、、。

今日は監査人がどのように休み取っているかについて書いてみようと思います。

もちろん休みの取り方は個人の自由なのですが、上記の通りこの仕事をしていると1月以降5月くらいまでの間にまとまった休みをとることは相当な理由がない限りは不可能となっております。ただ初夏くらい(僕のファームなら6月くらい)から休みは取りやすくなっており、たいたい12月くらいまでに間にメンバーは各々休みをとり、旅行にいったり、自国に帰ったり(僕のファームは日本人とその他のアジア系が多い)していますね。以前いたBIG4でもだいたい夏以降12月前までに休む人がほとんどで監査人のバケーションはこのあたりの期間になりそうです。お正月はどうか?という声もあるかと思いますが、12月31日近辺は重要な監査手続きである在庫棚卸立会が入ることが多く、このタイミングに休みを入れらないない監査人は多いでしょう。

さてじゃあみんなどのくらい休めるのか? 気になりますよね! 僕の場合はマネージャー職ですが年間184時間、23日分が有給として毎年支給されます。週にすれば4週間強ですので丸まる一か月分以上ですね。この有給支給時間はスタッフ、シニア、マネージャー、プリンシパルでそれぞれ違い、職階が上がれば上がるほど取れる有給を大きくなり、一つ職階が上がると年間5日程度増える仕組みになっていたと思います。有給の完全消化も(特にスタッフ、シニアは)推奨されますし、消化しきれない分も5日(40時間)は翌年に繰越可能となっています。もちろんこれらの仕組みはファームによっても違うでしょう。個人的に印象ですが僕のファームはこうした福利厚生はかなり充実している印象です。

では1か月ぶっ続けで休めるかと言えばそんなこともなく、通常無条件でとれる連続は2週間、その間にはすでにスケジュールされた仕事がないように配慮の必要もあります(ですので事前に休みの予定は組んでおくのが通常です)。今年はラッキーもあり僕は休暇と仕事を合わせて合計5週間、日本にいました。最初の2週間と最後の1週間は休暇、中2週間をテレワークで仕事、という感じです。このような休みの取り方はコロナ前はかなり難しかったかもしれませんが、パンデミックを期に働き方もリモート中心となり、2週間のリモートワークが許可された、という感じですね。それにしても5週間の海外滞在は非繁忙期とは言えなかなか取りにくいかもしれないな、と思います。

とまあ、今の僕は日本からアメリカに帰ってきたばかりで、6年ぶりに帰った日本に思いを馳せているところです。アメリカはもちろんルールはありますが、個人の事情やその説明の仕方で結構融通を利かせてくれることも多いカルチャーです。だからアメリカ人はかなり理屈っぽいし我を通す人が多いのだろうという印象はあります。バケーションを取ればまず家族や恋人とその時間を使うのが普通なので、一般論として仕事は人生のオマケで、プライベートや家族が最優先事項なんだよなあ、そして多分それがほとんどの人にとって幸せな人生の送り方だよな、と思わされます。休みひとつにそんな人生論を考えてしまう休暇後、今日この頃です。

かくいうブログ主も休みの内訳と言えば1週間を妻と、2週目を日本の家族と、そして3,4週目を働きつつ休みの5週目は過去にお世話なった人たちや大学時代の友人たちと過ごしました。おかげ様で素晴らしいバケーションとなりました。いつもバケーションと言えば知らない国へ旅行に行っているブログ主ですが、人、とくに思い出を共有したかつての友人達に会うのは素晴らしいなと実感した今年の夏でした。

こちらのブログ主はアメリカの会計業会に興味のある方や、アメリカで働きたい方へボランティアで相談に乗っています! 興味のある方はコメント欄やツイッター・X(@Larkey_Larkey)からご連絡ください!

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