ニューヨーク近郊の会計士 仕事日記 11 ブログ主のUSCPAおつかれ合格体験記

USCPAの勉強法

最終兵器 Becker 

いわゆるUSCPA対策の教材ですがアメリカでは一番有名な教材であり、日本でもTACが提供しています。デロイトではBeckerを従業員に無料進呈していたのですぐさまBeckerの問題を解いて対策をはじめます。するとあら不思議! 翌年2015年の2月に受験したFARはあっさりと合格してしまいました。その後2015年の春には立て続けにBEC、REGに再度挑みどちらも惜しくも落ちましたが2014年とは違い手ごたえは感じました。休まず仕事もやりながらBeckerで対策を立て、夏に集中対策し、2015年の8月にはBEC合格、11月にはREGも獲りました。最後のAUDですがこの時にはすでに監査も一年以上の就労経験となり、試験対策もほどほどでしたが2016年の3月には一発合格、こうしてついに8年にも及ぶ僕のUSCPA戦争に勝利して終わることができました。

合格して思うこと

Proactiveでは日本語を織り交ぜひたすらに基礎をわかりやすく勉強させてもらいました。これはこれは確実に必要なプロセスであったことは疑いようがありません。しかし僕が長きにわたりつまずいていたのは基礎部分ではなく効率的な試験問題対策でした。そのためBECKERを使ってみた後も基礎学習部分を使用したことはありません。BECKERでは4科目すべて模試演習のみ対策に終始しました。確かにProactiveで勧めるBISKでの演習には一定の効果がありました。前回説明した「理解力」や「応用力」にすぐれた人であれば十分それだけで合格できるものと思います(僕でもそれだけで70点以上は確保できたわけですから)。それでも僕の理解力、応用力レベルではそれ以上を得点に結びつく効率的な問題演習が必要だった、そこをいい形で埋めてくれたのがBeckerの問題集であった。そんな風に現時点では結論付けられると思います。

じゃ最初からBeckerを使用して勉強していたらよかったの? と考えたこともありますがそれはないと思います。Beckerはすべて英語で説明を行う教材です。日本で義務教育を受けた僕はいつも感じるのですが「勉強するなら日本語を使って学習したほうが圧倒的に覚えるのが早い」ということです。これは日本語を学習言語としている人であればほとんど共通の事かと思います。たとえアウトプットが英語の表記となる学習概念であってもその概念自体を覚えるには自分の学習言語を用いたほうが効率がいいのです。その意味で最初からBeckerを使用することは僕にとっては誤りであったと断言できます。やはり日商簿記で簿記概念を学び、USCPAの複雑な個所をProactive のテキストと授業で日本語を使って学べたということが何と言ってもUSCPA合格の鍵だったと思うんですね。

さてUSCPAスクールなどでは合格まで1500時間くらいの所要時間と書いていましたが僕はどれくらいかかったでしょうね。数えてませんがかなり控えめに正味6年間で計算したとして週5回、2時間は「集中して」勉強したと仮定して6年 x 250日 x 2時間 =3,000時間ということで軽くこれ以上かかっているとみて間違いないです。冒頭にも書いた通り、所要時間は個人の素養によって相当に変わりますし、時間が経つことで同時に忘れてしまう勉強内容も相当に多い、使う時間が長いということはもろ刃の剣となるわけです。

長い話にお付き合いいただきどうもありがとうございました。この話が貴方のUSCPAへのモチベーションや合格に少しでもつながれば幸いです。僕が少しでも力になれるならお話をお伺いしますので是非コメント欄などからご連絡ください!

こちらのブログ主はアメリカの会計業会に興味のある方や、アメリカで働きたい方へボランティアで相談に乗っています! 興味のある方はコメント欄やツイッター・X(@Larkey_Larkey)からご連絡ください!

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コメント

  1. 能勢 紗登 より:

    初めてご連絡させて頂きます。能勢 紗登と申します。以前からLuckyさんのブログを拝見させていただいておりました。
    今回、いくつかご質問があってご連絡させて頂きました。

    就活前に日本の予備校を使用して州を問わずCPAを取っておいた方がアメリカ就職には有利なのかを、お聞きしたいです。
    私は現在テキサスの大学に正規留学している2回生です。専攻は会計学を専攻しています。四年制大学卒業後はアメリカでファーストキャリアを築くという目標があります。しかしながら、現状アメリカ就職はしっかりと計画を立てなければ難しく、またCPAの取得は費用と時間を有するものだと理解しております。私は特にテキサスでこのまま住み続けたいとも思っておらず、テキサスで受験要件を満たして、最終的に四大卒業後に受験するのを待つより、就活前に日本の予備校を使用してほかの州のCPAを取っておいた方がアメリカ就職には有利なのかを、お聞きしたいです。

    また、アメリカ国内のBIG4で就職したいと考えている場合、ボスキャリで日本のオフィスではなくアメリカ国内オフィスでの職を得ることは可能なのでしょうか?Luckyさんのボスキャリについての記事を拝見させていただきました。私はボスキャリについて以前から調べてはいるものの、お恥ずかしながら詳しい内情までは知識がありません。ボスキャリについて、ご教授いただけることがありましたら、どんな情報でも構わないので教えていただけると幸いです。

    お忙しい中、大変ご恐縮ですがお返事いただけると幸いです。

    • lucky_blog lucky_blog より:

      能勢さん、こんにちは。
      僕のブログを見ていただきどうもありがとうございます。ご連絡の件ですがわかる範囲でお答えしますね。
      CPAを取っておいた方がアメリカ就職にあたり有利かどうか、ですがそれは取っておくに越したことはないという回答になります。ただハードルは高く時間的な制限がかかるので、CPAにチャレンジすることで何ができなくなるかも考慮したほうがいいと思いますし、その状況次第では一番良い選択になるかどうかはその人次第となります。
      CPAをとるということは会計に関連した就職先を探しているという考えかとは思いますが、どういう形で(企業の経理か、会計事務所か、そのた会計系コンサルか、日系チームか、ローカルチームかなど)就職を考えているかでアドバイスも変わるかと思います。もちろん能勢さんがアメリカで就労するためのビザあるのかどうかも重要な要素です。

      僕の知る限りBIG4では日本オフィス採用のブースよりアメリカ国内採用ブースの方が多い印象です。ですのでボスキャリを足掛かりにアメリカ国内での就職先を見つけられる可能性はあると思います。
      ボスキャリについてはどのような情報が必要でしょう? 僕のツイッター(@Larkey_Larkey)をフォローいただければバックしますのでそこからDMさせていただきます。お役に立てるようであれば是非ご連絡ください!
      また、フルネームをいただいていますが、この質問を僕のブログで公開してしまってもよいものかどうか迷いましたが、公開せずに返信はできないようなのでとりあえず返信した次第です。気にされているならコメント自体を一度消しますがこのままで大丈夫ですか?

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