楽曲レビュー#3.5 米津玄師/ KICK BACK 歌詞の意味を独自に解釈&解説!

楽曲レビュー 邦楽

ミュージックビデオからの解釈

米津玄師 Kenshi Yonezu – KICKBACK

MVの内容も毎度毎度凝ってますね、、、、

MVでは米津さんがガチガチで筋トレに励む絵がみられます。その視線の先にはゆうゆうとバーベルを持ち上げるイケメン(King Gnuの常田大希さんの出演、常田さんは本作楽曲アレンジにも参加しています)。

米津さんは彼を目指してさらに筋トレに打ち込み、腕だけ常人離れしたマッチョにという超展開となり、さらには自然を感じさせる野外に場面が移ったとおもったら、米津さんはトラックに轢かれて宙に舞います。

死ぬかと思いきや、着地と同時にダッシュで街へ駆ける米津さん。スポーツカーに乗った常田さんが彼を一瞥し、追い抜いていきます。

そしてそこからは街中を飛んだり駆け抜けたりしたりする複数の米津さんに扮した人々がパルクールをしながらどこかへ向かってかけっこになる場面となり、最後は異様に数に増えた米津さん(達)がレースのゴールに差し掛かる手前、そこで待機する本物の米津さん(?)が先頭の男を突き飛ばして一位でゴールするというわけのわからない内容です。

こうやって書いてても「MV見なきゃさっぱりわからんだろうな」と思いながらブログ主も書いています。

そして最後のシーン、一位でゴールした米津さんが現実の世界(最初にトレーニングしていたジム)に戻りトレッドミルに乗るのですが、となりのトレッドミルに目標だったイケメン常田が乗ります。

そこでイケメンに話しかける米津氏、そしてその直後映像はジム内に設置されたカメラの視線に切り替わり、米津氏とイケメンの乗るトレッドミルの映像を映しますが、イケメンの姿は見えません。米津さんが誰もいないトレッドミルの方向へ話しかけているのをカメラ越しに視聴者が見ている、という構図になってMVは終わります。

今回もハズさない米津さん

ブログ主の解釈

意味深なラストから一部では「ホラーか?」というような声が上がっているようですが、ブログ主としてはこのMVについて自分なりの解釈を立てましたので一緒に見て行ければと思います。

おそらく一言で言ってしまうなら「最初から最後まで独り相撲」だった、ということだと思います。

つまりすべて幻想だったのです。2段構えになっていますが、ムキムキなった自分自身も幻想、パルクールで自在に街を飛び回る自分も、一位でゴールする自分も、それらがすべてが第一の幻想です。

そこまではただの想像と自己満足かもしれませんが、目標だった(そして嫉妬の対象)だったイケメンでさえも幻想だったというオチ、これが第二の幻想となります。

おそらくですがこれの意味するところは感じている欲望の正体です。「自分が欲しているものも、見えているものでさえも確固たる形として存在せず、自分の中にぼんやりとあるように見える幻想のようなもの」というようなことを示唆しているような気がします。

人間の理想や欲望は果てがありません。いい服を買えばいい靴が欲しくなり、身なりがよくなればいい家や住環境がほしくなり、車に乗るならより見栄えのいい車がほしくなり、たとえベンツに乗っても、それに慣れてくればフェラーリに乗りたくなる、そういうものだと思います。次々と欲望は新しい形へと姿を変え、それを見る者を満足させることはありません。

MVではそんな米津さん持つ欲望を常田さんと言う形で表現していた、とすればどうでしょう 最後には常田さんは存在していないという事実が現れます。それは結局欲望とは自身の心の中にある幻想でしかないとうことにならないでしょうか?

チェンソーマンの話でも主人公がまともになった生活に喜ぶ一方で、普通の生活に慣れた人々がより一層いい生活を求めて悪事に走るくだりが第一話にあると思いますが、「欲望と幻想」の一点においてMVとも共通したポイントになっていると思います。

自分の満足する姿とは結局は実現しえない自分の理想の中だけにあるもの、とでも言えるでしょう。

「KICKBACK」へ込めた米津さんのメッセージを考察

米津さんは宮沢賢治のファンで、宮沢賢治自身は熱心な仏教徒、そして仏教概念に大変明るかったとききます。

米津さんは仏教における「空」の概念なども「ゴーゴー幽霊船」に盛り込んでいるように見えますし、ここでも仏教言葉である「足るを知る」ことの重要性を暗に歌詞に含ませているのではないかと思っています。

”ハッピーで埋め尽くして”も本当に幸せな人生なんて実現しない、”あれも欲しいこれも欲しい、(でも手に入ったところで)「ただ虚しい」”。欲望の行きつく先には満足は存在せず虚しさが心を満たす世界、そんな価値観、そして人間の理を米津さんはすでに理解し、ここで表現しているのではないかと思えてしまいます。

おまけの話:Kick back(キックバック)とチェーンソー

Kick backというタイトルは道具であるチェーンソーとも関連があります。このキックバックというのは、先端上部でソーチェーンが丸太・枝など の対象物に接触したとき、あるいは切断中にソーチェーンが木に強くは さまれたときに起こる後ろ方向や上方向へ 反動が起こることです。

どちらの反動も非常に危険で、作業者や傍観者がけが をする場合があるとのこと。アニメの内容に即せば、力を得るということは相応の危険が伴うということと掛けているのでしょうか。

また、キックバックという言葉の別の使い方として「賄賂」という意味もあります。賄賂がバレれば捕まりますので当然そのお代は高くつきます、、、

これらのそれぞれのキックバックの意味を掛け合わせると「代償」という言葉がしっくりきそうですね、まさにやるかたない成り行きとはいえ悪魔と契約したデンジにぴったりと当てはまってしまう言葉ではないでしょうか。悪魔の力を手に入れ新たなデビルハンターとして舞台に立ったデンジ、これからどんな代償を払うことになるのでしょうか。

ここまで計算して付けたネーミングだとすればやはり米津さんは言葉の魔術師でしょう。

おしまい!

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