2012年 会計学の習得
この時点で僕はUSCPA試験のメイン州には実際出願済みで、試験にさえ合格すればメイン州のCPAになれることにはなれる状況ではありましたが、それは「メイン州にほぼ日系の監査サービスの拠点が存在しない」という理由により日系担当の監査法人就職には繋がらない、ということになりそうでした。また当時メイン州の出願には大学の会計単位やビジネス単位が全く不要だったため、僕にも出願可能だったのですが、ニューヨーク州やカリフォルニア州の監査法人で働きたい(=CPA受験要件を満たしたい)と思ったら当然そういった大学の単位の取得は必須となります。
そういった背景もあり、「これは大学で会計学をしっかり学ばないと先に進めないな」というのは自明でした。
将来働く事を想定した場合、僕としては現実的にはニューヨーク州かマサチューセッツ州、もしくはハワイ州あたりかな、と思ったのですが、想定としてはできるだけ多くの州のの要件を満たしておいた方がいいだろうとは思い、多くの州でライセンスの取得にあたってのベンチマークとなっている会計24単位、ビジネス24単位くらいは最低でも取得しておこうと思いました。ただしこの想定でもNY州のライセンス取得にはもっと単位が必要になるので、この条件に近く、実際に当時住んでいる場所にも近いということで新たな出願先としてニューハンプシャー州を想定、その要件としては学士号の取得、総取得単位120、うち会計30単位(特定の科目含む)、ビジネス24単位となかなか高い壁です。学士号取得と総取得単位はすでに日本の大学で満たしていたものの、会計とビジネスで計54単位というのはすぐに完了できるものではありませんでした。以前NASBAの単位確認をした際に日本で取得した単位の内、ビジネス単位として認められたものはたったの2単位(会計学は0単位)、つまり、残りの52単位は新たに大学で取得しないといけません。
そこで比較的ゆっくり2年くらいでの単位取得とCPAの受験準備をかねて、考えた計画は次の通り:
#1.地元となるセーラムステート州立大学で会計サーティフィケイトプログラムを履修し、会計30単位を取得する
#2.USCPAスクールプロアクティブが提供していたグアム大学オンライン取得制度を使ってビジネス22単位を取得する
#1についてですが、セーラムステート州立大学にはBchelar Degree(学士)/Master degree(修士)プログラムに入らなくてもTOFULによる英語力証明を提出することで個々の授業をアラカルトで取得することが可能でした。その中でも確かに料金的にお得だったのがAccouting certificate program(会計学修了プログラム)で大学の提供する会計、税務に関連する事業を10科目30単位を修得することで付与される修了プログラムです。最大の利点としてはわざわざ学士修士を取らずとも会計学修了プログラムを大学で習得した、と職務経歴書に書けるのでそれだけで”お、会計学専攻に準じた学歴だな!”と思ってもらえる点ですね。こうすることで会計専攻にも準ずる会計学識を持っていると企業面接前の書類選考でアピールできるわけです。個々の会計の授業を大学で取得するよりもわかりやすい職務経歴書になります。
#2はそのままですが、ビジネスにおける不足単位をUSCPAスクールの提携する大学のオンライン授業でカバーするというものです。もちろんこれはわざわざアメリカにいなくても日本で習得可能、しかも授業ではなくオンラインの選択試験一発受験です(しかも試験問題はUSCPAの演習問題や過去問とかぶっている)。真面目に対策すれば確実に成績Aが取れてしまうというものでもあります。しかし最大のポイントはズバリその価格でしょう。USCPAスクールプロアクティブが提携していたグアム大学のオンライン講座だとなんと一科目3単位$250、それに対しセーラムステートの対面授業は一科目3単位で当時2011年で$1,000程度、2023年最新の価格を調べてみたところOut of State(州内に一定期間居住していない生徒が対象)の場合$1,535とインフレの影響もありとんでもない価格になっています。同じ単位数なのにグアム大学の6倍を超えるの値段です。
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