ボストンキャリアフォーラム、始まる
前頁のEYオフィス見学・立食パーティーを経た後、翌日はボストンキャリアフォーラム初日です。
僕は言えばとりあえずアメリカへ渡ったのですが、別に本気で学生をやり直そうとしていたわけではなく5年続いた遠距離恋愛に終止符を打ち、結婚を前提に彼女と付き合うためでした。ですので資金などの問題もあり大学院に行き直そうとかMBAを取ろうかというようなことではなく「仕事があるならとっとと仕事をしよう」というような状況であり、そんな意図もあってキャリアフォーラムをのぞきに行った次第です。USCPAを目指す身の上、もちろん最終的にはBIG4のような大ファームで是非経験を積みたい!! そんな思いがみなぎっていました。そんなわけでフォーラムの事前登録なども済ませ、数多くの大学生(みんな若い、、、僕はその時30目前でした)と一緒にブースに行ったり社員の話を聞きにいったりしたのでした。
このボストンキャリアフォーラムではこのたったの3日間、金土日(採用活動はおもに金曜土曜に集中)で多くの企業が複数回の面接をし、企業によってはそこで内定も出してしまうという、職を狙う日本人学生にとっては非常に重要な就職イベントです。
大手の日本企業を中心に多種多様な業界の企業が所狭しとフォーラムではブースを出します。その細かな面接方法や段取りはもちろん企業によって違うでしょうが、実のところほとんどの企業は採用した学生を日本に配属させるために活動しており、アメリカ現地採用をしているブースはごくごく一部なのです。そのごく一部として会計事務所群があり、現地BIG4の日本企業監査担当部、中堅にあたるHLS(Hotta Liesenberg Saito) LLP、 EOS Accountants LLPなどはその中でも常連事務所といえるでしょう。また、現地採用としては日本企業現地法人の経理部なども数社ではありますが存在しており、僕としてはそういったところにいかに食い込めるかがとりあえずの参加目的でした。
EYオフィス見学のあとでモチベーションが盛り上がっているという事もあり、事前登録があったところでも当日の飛込訪問でも会計関連の就職先にはとにかく突っ込んでいきました。説明を聞き、記入フォームを埋め、面接にこぎ着けられるかどうかのそのプロセスを確認する。こうした手続きを会社毎にどんどんとこなしていき、まずは一次面接を受けることが目標となります。
EYでは事前の顔合わせもあり、まず面接をしてもらう事ができました。日本語での自己RP、経歴紹介、質疑応答、英語面談、一通り済ませたあとでもしまた2次面接に進めるようであれば連絡しますとのこと。あまりない時間のなかでとにかく他社にもアプローチしなくてはなりませんから他のBIG4をはじめとにかく勢いよく突っ込んでいったのですが、そこに待ち受けていたのは、、、ほとんど面接に進めないという厳しい現実でした。
実際その当時から一応成長した現在のブログ主が監査マネージャーとして採用に関わる立場ということから考察しても、少なくとも働く予定州でのUSCPA受験要件、つまるところ会計やビジネスの大学単位が相当数は必須となりますので、大学の学位こそあれ会計やビジネスを履修していない学生はどうにもそれぞれの会計事務所の採用基準をなかなか満たせないのです。今考えるとこれは大きなネックとなっていたでしょう(もう少し細かく説明するとだいたい日本企業が進出し、その企業の監査のニーズが出てくる州というのはだいたい決まっていて、ニューヨーク、ニュージャージー、カリフォルニア、ミシガン、シカゴ、ジョージア、テキサス、ハワイあたりになります。日本企業担当の監査職に就きたい場合、これらの州のUSCPAライセンス要件、もしくは最低でも受験要件がある程度でもえられていなければ採用プロセスから弾かれてしまう可能性があります)。グリーンカードなどの就労ビザをすでに保有しているかどうかは当時はそこまで大きな問題ではありませんでした(特に大手事務所にとっては)。やはり会計事務所である以上はUSCPA受験要件がその後にH1-Bビザ取得要件にも直結するため、外国人を雇い入れる際には最重要事項の一つとなるのです。
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