ニューヨーク近郊の会計士 仕事日記 番外編 軽く小説(的長さ)! USCPA合格まで道のりと彼女への感謝 アメリカ編

USCPAの勉強法

ボストンキャリアフォーラム

さて学校が始まって間もなく、アメリカの日本人学生の間では非常に有名なボストンキャリアフォーラムというイベントが毎年の恒例行事として11月に行われています。これは主に日本企業がアメリカで留学や研究をしている学生を対象に採用活動を行うという3日間集中のキャリアフェアーで、毎年全米から(そして日本からも)多くの日本人学生が内定を得るべくボストンに集結します。職にあぶれてグダグダしている僕も当然といえば当然なのですが、「これは一気に就職してしまうチャンス」などと意気込みキャリアフォーラムに参加したのでした。狙いはアメリカ現地就職の会計関連に絞り、BIG4や現地日系企業の経理部などにどうやったら入り込めるか考えました。

よくよく調べてみるとネットでの事前登録やフォーラムがはじまる前から大手の企業会計事務所などは電話面談をしているようです。そういった動きには完全に出遅れてしまったのですが、BIG4一角のEY(Earnst & Young)だけは直前の事前登録をもとにキャリアフォーラム当日前の立食イベントに参加させてもらう事ができました。

その時僕は特に会計的な特技(しいて言えば簿記2級はありましたが)もビザもない日本から来たばかりのイチ学生でしたが、もう会計エリート中のエリート(と当時の僕の目には映っていました)であるBIG4の監査人たちを直接話ができる機会に舞い上がってしまい、日本から比較的最近アメリカに来たばかりの高揚感とも相まって、「もうここで顔合わせなんてしたら、もしかしたらポジションもらえるんじゃ、、、、」などという非常にアマアマな妄想にふけっていたものです。

 

実際その立食会に集まった候補者たちがゆうに30人以上はおりほとんど日本人であったのですがちょっと話をしてみると、アメリカですでに大学の会計専攻の3回生や会計関係で大学院で勉強している者、日本で会計監査の職歴がある者、日本企業から駐在で在米しており、さらなくステップアップを狙う者など、実際簿記2級を片手にフラフラしていた僕に比べればよほど立派な肩書を持っている人たちが目立っていて思い切り気圧されてしまいました。それでもその時には一応USCPA受験資格及び受験申請が済んでいる段階であり、「いやいや、もちろん可能性はある、、」と真剣に考えつつ、監査人という仕事について質問したり、税務と監査の違いなどを聞いたり、EYボストンオフィスの中を見学させてもらったりしていました。

ここでは本当に候補者に対する情報提供を実施目的の主眼としていたようで(もちろん本当に有力な候補者がみつかれば採用担当としては優先的なアプローチをかけていたでしょうが)、採用に直結するような面接などのアクションはありませんでした。キャリアフォーラム当日前の小手調べ、もしくは当日面接するに値する人材かどうかくらいにはみていたでしょう。今客観的に思うと自分自身の立ち位置はどうだったでしょう。会計知識の素養はあったにせよ、大学での会計単位はなし、大都市に位置する事務所でのライセンス対応できる学歴もなし、大学でのGPAは人並以下、会計の職歴はなし、ビザなし、年齢についてはアメリカの就職であれば外見上、あきらかな年かさと思われなければ特に足かせにはなりませんが、さすがに大手が「採用したい!」と思わせるポイントなかったように思います。USCPA受験資格は大手会計事務所では特に必須です。確かにメイン州で受験資格を満たしていましたがもしボストンなりニューヨークなり、事務所のある大都市で働いてもらうという前提であれば会計単位を伴わないUSCPA受験資格は大きなネックになることも明らかでしょう(実際翌年くらいにはメイン州でさえも一定の会計単位はCPA受験申請において必須となりました)。まあ、客観的にみれば苦戦必須なのですがもう舞い上がってしまいよく前が見えてないちょっと昔のボクだったのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました